らくだ山通信

いのち紡ぐ野草園♪

 

今日も爽やかな風に包まれた阿蘇。

夏の根子岳

やっぱい根子岳がよかねぇ。

17日は、阿蘇郡市の小学校の先生方が阿蘇の草原について学ぶ研修会のお手伝いをしました。

夏の草原で自然観察

照りつける太陽、青々とした草が発する匂い、そしてむっとするような草いきれを肌で感じる時、「夏だなあ」と感じます。汗びっしょいかきつつも、爽快感を感じるのは不思議です。ツルフジバカマに産卵するヒメシロチョウや、咲き立てでそばを通るだけでにおうホソバシュロソウ、ちまきのようなカバキコマチグモの巣など、この時期ならではの自然観察を楽しみました。午後は阿蘇自然環境事務所の木部ARが阿蘇の草原の成り立ちと草原再生について、私が阿蘇の動植物についてのお話しをしました。有意義な時間を過ごすことができました。

18日は、毎月恒例のバードウォッチングin野草園♪

みんなの見つめる先にあるものは・・

野鳥ではなく、樹液に集まるカブトムシやカナブン、オオムラサキなどたくさんの昆虫!お目当てのゴジュウカラは声のみの確認でしたが、鳥だけでなく昆虫や秋の野の花などたくさんのいきものを観察することができました。

野草園ガイドウォークも、楽しいね♪

葉っぱでっぽうの極意を伝授。

阿蘇地区パークボランティアの今村さんは草花遊びの達人。昆虫観察だけでなく、身近な草花をつかった遊びも大人気!葉っぱでっぽう、大人も子どもも夢中になります♪

クラフトコーナー

ミニクラフト体験、相変わらず賑わってます♪とっても楽しいですよー

親子で作る楽しみっていうのもまた、良いのでしょうね。

涼しい館内で見頃の野の花を愛でる

多目的コーナーでは、阿蘇地区パークボランティアの横田さん手作りの、野草園の四季の野の花を集めたDVDをご覧頂けます。野草園で自然散策を楽しむ前に、このDVDでどんな野の花がみられるのかチェックしておくと更に野草園を楽しめること間違いなし♪

ここではほかにも「千年の草原」や「阿蘇にいきる」「阿蘇の四季」など阿蘇の自然を学ぶためのDVDが揃っています♪

それでは、若干長くなりますが魅力いっぱいのいきもん紹介。

フシグロセンノウLychnis miqueliana

ナデシコの仲間らしい、艶やかさ。園内のいたるところで群生しています。

クルマバナClinopodium chinense

写真のように、花が茎のまわりにぐるりと輪生するため、この名があります。湿地ゾーンで見られます。

ハグロソウPeristrophe japonica

少し暗めの林床に咲きます。地味なようにみえますが、葉っぱが他の植物の葉より暗いからか、花の明るいピンクがよく目立ちます。

ジガバチAmmophila sabulosa

麻酔をかけて動けなくしたイモムシを、歩いて運ぶ様子です。このあと自分の巣の中へと運びます。エサを求めているときは飛び回っているのに、イモムシを運ぶ時は徒歩。道に迷ったりしないのでしょうか。私は毎年このジガバチの頑張る姿を見て、元気をもらっています。

ムラサキシジミNarathura japonica

翅を閉じたようすは地味にみえますが、翅を開くと深みを帯びた青紫色がとっても綺麗。幼虫はアラカシやコナラ、クヌギなどを食べて育ちます。

エノキの葉に産卵するオオムラサキSasakia charonda

緑色の卵がふたつ、みえるでしょうか。(画像をクリックして拡大表示。)

命を紡ぐ瞬間を目の当たりにして、野草園だからこそ体験できることなんだと改めて感じました。とても感動的でした。これからも、野草園はいきものたちの命のつながりを感じられる場所としてあり続けたい、そう思いました。

 

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