野草園に見慣れない正体不明の花が咲いた。茎や葉はホウチャクソウの姿をして、花はチゴユリに似ているが下向きで大きい。図鑑で見たことのあるホウチャクチゴユリではないか?
発見者の山村氏と一緒に調べてみると、特徴がぴったりだった。ホウチャクチゴユリはホウチャクソウとチゴユリの雑種とされる。個体によりホウチャクソウの特徴が強く出たり、チゴユリの特徴が強かったりするらしい。
東京の高尾山で発見され、分布は本州(東京)となっている。
いつから野草園に存在していたのだろうか。今年初めて花が咲いたのだろうか。誰かが植えたのだろうか。野草園のホウチャクソウとチゴユリが自然交配したのだろうか。
何もかも不明ではあるが、『我ここにあり』と存在感を放ち、わくわくさせてくれる発見であった。
花はもう散ってしまったが、大事に観察をつづけていきたい。気が早いが、来年の春も期待している。